勉強法 医学部生活

試験を突破するための医学生の勉強法Vol.3 臨床医学の勉強法

 

 

今回は基礎医学を終え、いよいよ臨床医学の勉強に臨む方向けの記事です。

臨床医学が始まり、

「基礎医学とのギャップを感じるな...。何だか覚えることがたくさんある...。何から手をつけて良いかわからない...。」

といった悩みや疑問に答えていきます。

本記事の内容

  • 基礎医学と臨床医学の勉強法の違いを知る
  • これまでの実践してきた勉強法と過去に戻れたら追加したい勉強法の紹介

今回は純文系ながら学年順位で上位10%以内、CBTで89.5%に食い込んだP.P.が解説していきます。

 

基礎医学から臨床医学への移行で起こりがちな問題

 

1. 情報量が増えて対応できなくなる

臨床医学に突入すると覚えるべき事柄が圧倒的に増加します。

疾患の病態生理、症状、検査、治療などなど......

また、薬の名前等どうしても暗記に頼らねばならぬ内容が含まれてきます。

 

2.テンションが上って深みにはまる

臨床医学の講義が始まったときには、私自身も「いよいよだ!」とウキウキしていました。

いよいよ患者さんを助けることに直結する気がする内容を学ぶのですからそれもそのはず。

しかしながら、あまりに気合を入れてしまうと、底なし沼の医学知識にハマってしまいます。

例えば、今まで名前も聞いたことの無い疾患を学ぶ時に、いきなりハリソンなどの成書を開き、

「まず疫学的には東南アジアの、、、」とかやっていると本当に終わりません。(試験対策的に”終わります”)

 

3. 講義の内容に不満を感じる

臨床医学の講義は主に大学病院に勤務している先生が行ってくれますが、

比較的時間に余裕のある基礎医学の講義をしてくださる先生と比べ、内容が雑な確率がアップします。

先生方は診療の合間に授業を行うのですが、診療だけでも忙しいのに、大して評価もされない臨床講義を綿密に準備できる先生は数少ないわけです。

学費を払っているのに!と募りたくなるところですが、与えられる学びに期待をしてはいけません

 

解決策

1. 情報量が増えて対応できなくなる → 情報を整理するための枠組みを理解する

2.テンションが上って深みにはまる → 情報に優先順位をつける

3. 講義の内容に不満を感じる → 受動的な学びから能動的な学びへ

 

2. 臨床医学の勉強法

2.1 情報を整理するための枠組みを理解する

臨床医学で学ぶ情報は以下の4つの基本に集約されます。

  1. 患者さんはどのような訴えで病院にくるのか(症状)
  2. その症状はどのように引き起こされるのか (病態生理=病気の仕組み)
  3. どうやってその病気を見つけるのか(検査)
  4. どうやって治すのか(治療)

学びはじめの私はそうした枠組みを考えずに、とりあえず暗記してみようと考えていました。
しかしながら、膨大な医学知識の前には、単純暗記は無力です。

以後、自分の頭の中でこのような項目が説明できるように勉強をしています。

4つの基本を抑えたら、以下のような項目が加わり更に細分化し、医師として働く限り一生肉付けが続きます

  • 患者さんはどのような訴えで病院にくるのか(症状)
  •  +患者さんが気づかない身体症状
  • どんなヒト、地域に多い?(疫学)
  • その症状はどのように引き起こされるのか (病態生理=病気の仕組み)
  • どうやってその病気を見つけるのか(検査)
  •  +理学的検査、+血液検査、+画像検査、+遺伝子検査等の評価
  • 診断(鑑別診断=他に見分けるべきものは)
  • どうやって治すのか(治療)

 

2.2 情報に優先順位をつける

情報の枠組みができたところで、今度は何を最優先に覚えるべきかを考えます。

タラレバですが、私が臨床医学の講義が始まる頃に戻れるのであれば、早々にmedu4を受講します(私は終わる頃にはじめました)

予備校の講座をオススメする理由は

①要点が分析されている
②ペースができる

②教えるプロだから面白い
③どうせやるのだから早ければ早いほど良い

といったところです。

大学の講義がわかりにくいのは、結局どこを覚えれば良いのかがわからないからです。

費用はかかりますが、膨大な時間をかけて国家試験を含む要点を分析されているので、それを自分でやることを考えれば安い投資です。

また、予備校の先生は教えるプロです。面白い授業を提供することで給与を得ています。

一方で大学の先生は、残念ながら教えるプロではありません。」あくまで「治療のプロ」であり、残念ながら日本の医学教育では教えることがおまけ扱いです。そういった中で講義に時間をかけて準備をしてくださる先生は素晴らしいなと思います。

 

2.3 受動的な学びから能動的な学びへ

予備校の講義には無いけれど、大学の講義に有るのは最新の知見と現場の声です。

この話を基礎的な知識が無い段階で話す先生が多いのでチンプンカンプンになってしまうのですが、たまに医学的に面白い話も多いです。

大学の講義だけに頼るのはやめてまずは要点を抑え、そこから興味のある分野を深堀りしていくのも良いでしょう。

ちなみに、みなさんが医師を目指すにあたり様々なハードルがありますが、まずは定期試験を突破することが大切です。

そのためには、大学の過去問に出題される項目はどんなにマニアックなことでも覚えなければならないので、チェックしましょう。

例えば、学期の初めには過去問をすべて入手しておいて、講義に出る際には問題と該当講義を確認しておきます。

講義を聞きながら3年分くらい解いてしまえば、試験直前にバタバタせず効率的です。

 

3.臨床医学の勉強法 (まとめ)

以下のポイントを抑えて勉強するのが効率的で、後々につながる勉強だと思います。

  • 基本の4つの枠組みを意識する
  • プロの講義で要点を抑える
  • 能動的に大学の講義で肉付けをする

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