山口大学の筆記試験概要
山口大学の1次試験は筆記試験と小論文試験から構成されています。
例年筆記試験はマークシート方式で午前9:30-11:00の90分間、小論文試験は同日の午後12:30-15:00まで90分間行われます。
小論文の採点は上位100名のみ行い、筆記試験と小論文試験の結果を総合して募集定員の4倍、すなわち40名が1次試験通過となります。
試験問題は生物・物理・化学・統計・常識問題(生命倫理など)から構成されます。
問題は比較的易しいとされるため、基本の問題を落とさずに高得点を狙う必要があります。
過去問再現
2014
生物
・外胚葉由来でないものはどれか
・真核細胞と原核細胞共に存在する構造は何か
・DNA塩基間で形成される結合は何か
・中枢神経系の髄鞘を構成するのはどれか
・肝臓の特異的な機能はどれか(選択肢:グリコゲン蓄積など)
・脂溶性ビタミンはどれか
・内呼吸に関する正誤問題
・テロメアに関する正誤問題
・遺伝情報を持たないものはどれか(選択肢:リケッチア、ウイルスなど)
・胚性幹細胞に関する正誤問題
・間脳の機能はどれか
・動物細胞に関する正誤問題
・遺伝子型に関する問題
・ホルモン分泌上昇に伴い血糖値が上昇、ホルモン分泌により血糖値が低下するグラフが提示され、ホルモンの種類と分泌臓器を選ぶ問題。
・ABO式血液型に関する問題。1000人中B型血清に凝集が?人、抗B型血清に凝集が?人、どちらも凝集しなかったのが?人の場合、A型の人は何人いるか?
・上問にある薬剤を添加し、遠心分離するとAに含まれBに含まれない成分はどれか(選択肢:アルブミン、トロンビン)
・クエン酸Naで作用阻害を受ける凝固因子は何か
・ガードンの実験に関する正誤問題
・100mLで薬効成分3.0mgを含む薬品があり、1kgでは0.045mg必要である。10kgの小児では何mg必要か。
・体内における薬剤吸収に関する正誤問題
・mRNAが正常だが蛋白質に異常がある遺伝子の機能に関する正誤問題
・常染色体劣性遺伝病を有する家系図を与えられ、発病していない女性を選ぶ問題
・AAAのアンチコドンを選べ
物理
・角度αの斜面にある質量mの物体を斜面上の上方に向かって速度vで動かすと、物体が元の位置に戻るのはいつか。
・等速円運動している球を点Aで切り離すと描く軌道はどれか
・電子レンジのμ波の波長が12cm,光速が3.00×10^8m/sとすると、電子レンジの周波数はいくつか
・停止している観測者に音源S1が速度vで近づき、音源S2も速度vで遠ざかっていく。中心に観測者、S2が右向きに進む時のうなりの周波数はどれか
・m1が速度v1,m2が速度v2で同一直線状を同方向に運動しており(v2>v1)、m2がm1と衝突し、一緒に運動した時の速度はどれだけか
・厚さ4.0mmの板はX線を50%吸収する。この板と同じ材質の板で同じX線を75%吸収させるには板の厚さを何mmにすればよいか
化学
・官能基の化学式と名称の組み合わせで正しいものはどれか
・メタンを完全燃焼させた時、CO2が44g生成された。水は何mol生成されるか。なお原子量H=1,C=12,O=16
・H2(気)+1/2O2(気)=H2O(液 )+286kJに関する正誤問題
・中和滴定に際する酸塩基の組み合わせを選ぶ問題
・物質の組成に関する問題(海水や空気は化合物であるなど)
・ベンゼンに関する問題
・2014/1/1(水)-2017/12/31にかけて土日は何日あるか
・一辺3√2の正四面体の体積はいくつか
・x=√(1-sint)のとき、t=4πのときのxの値はいくつか
・作業を10分/日行い、作業時間を1日5分増やすと、30日では約何時間の作業をしたことになるか
・ある行為は1/10の確率で失敗するとしたら、8回行った時に1回以上失敗する確率はどれか
・標準偏差σ=√(1/N×Σ(Xi-1/N×ΣXi)^2)について、正しいのはどれか
・生物学実験に関する倫理について正誤問題
・CDCを有さない国はどれか
・リヴィング・ウィルについての説明はどれか
・地球温暖化に際して問題となる感染症はどれか
まとめ
過去問を参照すると、他校に比べて問題が易しいことがわかります。面接試験を重視するとはいえ、まずは上位100名に入らないと小論文試験の採点が行われないので合格にはつながりません。基本的な問題を確実に解く力を身につけることが重要と思われます。