医学書は分厚く、重い。
解剖学実習の頃には、
・「Netter解剖学アトラス」: 人体構造がイラストで描かれているもの
・「解剖学実習の手びき」: 解剖の手順が仔細に書かれているもの
・「解剖学講義」: 教科書
・講義レジュメ
を毎日使うことになります。
これらの総重量はなんと5kg弱。
授業が終わっても、家で予復習をしなければならないので、大学に置いていく訳にもいきません。
ここで役立つのがスキャナーを用いた自炊(電子化)です。
電子化のメリット
・カバンが軽くなる
・テキスト検索が可能
5kg弱の教科書が数百gのタブレットに収まるのですから、通学が楽になること間違いなしです!
また、電子化の最大のメリットは、過去に使用した教科書やレジュメを持ち歩くことができ、検索が可能になることだと思います。
1000ページほどある教科書でも、文字認識による検索で素早く参照することができます。
1回目の大学で在籍していた商学部のカリキュラムは下図のような構成で、あまり過去の講義を振り返るということはありませんでした。
しかしながら、医学部の勉強は下図のように6年かけた積み重ねで、国家試験に向けて同じ内容を何度も何度も巡ります(図の科目の順序は適当)
解剖学の講義を聴きながら「そもそもこの臓器の発生はどうなっていたっけ」とか、生理学の講義を聴きながら「生化学でやった酵素のレジュメ見たい」とか、過去の講義をを振り返りたくなることがよくあります。
ここで過去のレジュメをサッと振り返ることで、記憶の定着にも役立ちます。
電子化の手順
・自炊する
・専門業者に頼む
自炊用のスキャナーは様々な機種があるが、私は富士通 Scansnap iX500を使用しています。
※現在はiX1500が発売されています
もはや完成形と言っても過言でないほど製品で、自炊をする人々からの評価は絶大です。
実際のスキャン速度や質、付属ソフトでの文字認識(検索可能にするために必須)の精度も実用に問題ありません。
もちろん大学に設置されている複合機を利用してもOKです。
自炊の基本的なステップは
1.本をバラバラにする
本の背表紙には糊があるので、小さければカッターでバラバラにしていきます。
裁断機があるとスパッときれいに切ることができます。
2.スキャンする
ix500に読み込ませていきます。両面25枚/分のスピードでスキャンしてくれます。
3.文字認識をさせてiPadへ
ix500の付属機能で文字認識ができます。精度もこれまで問題と感じたことはありません。
作業に慣れていけば、どんなに分厚い教科書でも15分もかかりません。
ちなみに自炊をするには機器も必要だし、まずは試してみたいという方には、自炊代行業者も多数存在します。
私自身利用したことは無いのですが、snapbookなどでは1000ページぐらいだと基本料金500円、文字認識や特急便オプション(つけないと納期2ヵ月)など諸々つけて1冊700円程度のようです。
まとめ
自炊をすると
・カバンが軽くなる
・テキスト検索が可能(実は最も大きなメリット!)
方法として自炊もしくは専門業者に依頼することも可能です。
インテリアとして本棚に埋もれている医学書を、電子化して手元に置いてみてはいかがでしょうか?